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若者の”やりたい”を後押しするコミュニティ作りに挑戦!浜松若者社中 杉山氏インタビュー


2012年に長野県小布施町で行われた「小布施若者会議」を筆頭に名古屋わかもの会議等、熱い思いと実行力のある若者が集まり、地方や日本のこれからを議論し 行動する「若者会議」、その活動は全国各地に広がっています。
ここ浜松市には地元を自分たちの力で変えたいと熱い思いを持った若者が集まり、自分たちで考え行動する「浜松若者社中」があります。今回はそんな挑戦意欲のある若者たちを繋げ、起業家精神を育む浜松若者社中の共同代表杉山氏に取材を行い活動の経緯と今後の展開について話を伺いました。

目次

杉山 真之介 氏|プロフィール

1993年生まれ、静岡県浜松市出身。高校卒業後に世界1周の旅を経験、帰国後に一般社団法人グローバル人財サポート、 後に浜松市市民協働センターに勤務。若者が引佐を全力で楽しめる場所「√173(ルートいなさ)」、挑戦意欲のある若者を繋げるコミュニティ「浜松若者社中」を設立。現在はNPO法人ETIC. (所在地:東京都渋谷区)に所属し、ローカルイノベーション事業部で中小企業と熱意ある若者をマッチングする実践型インターンシップのコーディネートを務める。
 

浜松の若者から「やらまいか精神」を旗揚げ!

浜松若者社中 公式ホームページのスクリーンショット

小澤:現在はNPO法人ETIC. (以下ETIC.)で働く側ら、若者の”やりたい”を後押しするコミュニティ「浜松若者社中」の共同代表を務める杉山さん。活動について教えて頂けますか?
杉山:高校卒業後は異なる文化や価値観を知りたいと世界一周の旅に出ました。
旅先であらゆる社会課題を知り帰国後は社会貢献をしたいと考え、在住外国人を支援する一般社団法人グローバル人財サポート浜松に就職しました。
その後、幅広く社会支援がしたいと考え、浜松市市民協働センターに転職。
NPOやまちづくりの中間支援をしていく中で浜松市民には「やらまいか精神」はあるものの、挑戦心のある若者がいないのではないかと課題感を持ちました。
小澤:愛知県出身の私は「やらまいか精神」が聞き慣れません。具体的にどのようなものでしょうか?
杉山:「やらまいか」は遠州地方の方言で「やろうじゃないか」「しましょうか」という意味です。
やらまいか精神とは「あれこれ考え悩むより、まず行動しよう」という進取の精神を表すものと言われています。

一緒に考え行動できる、挑戦意欲の高い若者コミュニティ


小澤:浜松の若者は「まず行動しよう」という挑戦心が見られないと課題感を持たれたのですね。
杉山:そうですね。あるイベントに参加した際に挑戦意欲を持った浜松の若者に会うことができ、地元にはそんな若者がもっといるんじゃないか?と思いました。
小澤:浜松には挑戦意欲のある若者がいるものの、お互いに繋がるきっかけがなかったのですね。
杉山:2016年に名古屋市で開催された東海学生リーダー合宿に参加しました。
その際に名古屋などの他の地域には若者の強い繋がりがあることを知り「地元浜松にもそんなコミュニティが欲しい。」と感じました。
そして「浜松に点々としている挑戦意欲のある若者をネットワーク化した方がいいんじゃないか?」と浜松若者社中を結成。
起業家精神や意欲のある若者はここにいるよ!と旗揚げをしました。

浜松を若者の熱意があふれる街にしたい

浜松若者社中Facebookページから引用 第1回若者会議

小澤:浜松若者社中で若者は具体的にどのような活動をされているのでしょうか?
杉山:浜松市の25歳以下の若者が集まり自分たちが社会にどんなことができるのか話し合う交流の場を作っています。
その中で具体的に何をしているのかというと若者会議が月1回開催しています。
若者会議は3ヶ月でワンクール、第1期という設定でアイディアを提案し、プロジェクトとして実践をしていきます。
第1期の若者会議では大きな課題(アジェンダ―)として「若者が浜松を盛り上げるためには」と僕ら目線でアイディアを発案しました。
小澤:アイディアを出し合うだけではなく、プロジェクトとして実施していくんですね。
杉山:そうですね。第3期の若者会議は僕たちのアイディアベースで「自分たちのやりたいことじゃなくて誰かに必要とされることをすべきなんじゃないか?」と方向転換をしました。
小澤:具体的にはどのようなことがあげられますか?
杉山:地域の企業さんやNPOが持っている課題を僕らが解決したいと考え、若者に解決してもらいたいアイディアが欲しい方たちを募集してヒアリングを行いました。
それに対して僕たちは具体的に何ができるのか、解決策を立案していきました。
小澤:実際に若者が企業やNPOで事業を展開していくのでしょうか?
杉山:若者会議で発案された議題の実施主体は課題を所有している企業さんやNPOです。
企画していく中で若者が「もっと自分もコミットしていきたい」と考えた場合は自分たちが関わる前提の企画立案をしていきます。
第3期では自分から関わりたいという若者がいたので、企業さんとNPOで実際に企画が進んでいます。
 

若者の熱意と中小企業を繋ぐ役割を担う

小澤:現在、地元浜松を離れて東京で実践型インターンシップを運営するETIC.に勤務されているそうですが、具体的にどのようなお仕事をされているのでしょうか?
杉山:現在、所属しているETIC.は「社会起業家を育成する」「次世代のリーダーを育成する」ことを理念としています。
地方での起業家育成というのは様々な手法がある中で、僕がETIC.で具体的にやっていることは実践型インターンシップという事業を運営しています。
小澤:実践型インターンシップは通常のインターンシップとは異なるのでしょうか?
杉山:通常「インターンシップ」という言葉を聞いてイメージする「職場体験」と一風代わり、実践型インターンシップは『経営者が本気で取り組みたいと考えているプロジェクトを若者と一緒に一定期間試してみる』というものです。
企業は学生を「お客様扱い」するのではなく、「期間限定の正社員」として扱い、本気でビジネスに取り組みます。
事業の推進には、必ずしも特別なスキルが必要なことばかりではなく、むしろ社員のエネルギーややる気が重要になることも多くあります。
具体的には、経営者が新商品のターゲットを定めて、学生はターゲットへのアンケート調査を行いそのデータから新商品の立案を行ったりします。
小澤:実践型インターンシップを通して、若者にどのような学びを提供していくのでしょうか?
杉山:学生はビジネスの現場で本気に取り組むことで、起業家精神の醸成やビジネスの現場で必要な考え方を身につけていくことができます。
自分の力をビジネスの現場で活かす経験を持つことで、自分に自信をもてるようにもなります。
若者が挑戦したいといったとき、そのタネを潰さず、挑戦できる環境を作りをしたいです。

若者の社会への関心を引き出し、若者の挑戦を産み出す、プラットフォームとなる

浜松若者社中 Facebookページより引用

小澤:浜松の若者に向けてアドバイスをお願いいたします。
杉山:アドバイスは2つあります。
一つ目は浜松若者社中のように同じ志を持った若者がいるネットワークに入ってみてください。
二つ目は具体的に実施したいのであればETIC.が挑戦したい若者に向けて実践型インターンシップで様々なプログラムを用意しているので是非参加してほしいです。
小澤:浜松若者社中は現在もメンバーを募集しているのでしょうか?
杉山:メンバーは募集中で、若者会議についてはメンバーでなくても気軽に参加してもらいたいです。
参加申し込みはHPのお問い合わせフォームFacebookのメッセンジャーで受付ています。メンバーは25歳以下の若者で大学生が多く、社会人や高校生、中学生も参加しています。
小澤:中学生も参加しているなんて、浜松の若者は挑戦意欲が高いんですね。どんな人に参加してもらいたいと考えていますか?
杉山:何かに挑戦したい、自分の力を発揮したい、社会の為に自分の力を還元したい、浜松を変えて行きたいと考えている若者に是非参加してもらいたいですね。

編集部コメント

若者が「社会のために何かしたい」と思い立ったとき、同じ志を持った仲間の存在やサードプレイスは重要です。社会の為に自分の力を還元したい、同じ志を持った仲間を作りたいという若者は浜松若者社中の若者会議に足を運んでみてはいかがでしょうか。浜松若者社中のように挑戦意欲の高い若者の起業家精神を育み、共に高めあうコミュニティに期待が高まります。

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