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動画元年創業、Webプロモーションで浜松活性化に貢献|株式会社filments 深瀬代表にインタビュー


ものづくりの街として栄えてきた静岡県浜松市で、いち早く映像事業の可能性に気付き創業を果した株式会社filments(本社:浜松市東区)の深瀬代表。今や、多角的なソリューションを提供し浜松ベンチャー・中小企業のプロモーション活動に尽力。2018年7月に法人化を果たし、スタートアップの理想の成長街道を突き進んでいます。ですが、創業当時は、浜松市内には映像を企業活動に取り入れていく気風はなかったと言います。
深瀬代表が、どのような変遷を辿り、また、未来にどのような構想を描いているのかを伺ってきました。

目次

深瀬 泰宏 氏|プロフィール

1984年静岡県浜松市生まれ、同県浜岡町(現:御前崎市)育ち。名古屋デザイナー学院にて映像技術を学ぶ。東北の震災を機に8年ぶりに浜松へUターン、さまざまな仕事を経験。インターネット関連企業にてデジタルサイネージ事業部の立ち上げに尽力したのち、2014年7月に独立。プロモーション事業の個人事業をスタートさせ、グラフィックデザインから写真撮影、動画制作までを手掛ける。2018年7月に株式会社filmentsを設立し、法人化を達成する。企業の求人広告や会社企業案内、各種Web広告などの制作を手掛けるマルチクリエイターとして活躍中。

確実なニーズは目の前に、最適なタイミングでの創業


菅原:現在、浜松市は「浜松バレー構想」を掲げ、積極的なスタートアップ誘致を行っています。深瀬代表は、それに先立つ今から4年前に創業され、浜松に動画プロモーションという新たな風を呼び込みました。個人事業からスタートして法人化を果たし、多くのスタートアップのモデルとなると思います。
本日は、深瀬代表がどのような変遷で現在のポジションを築かれたのか?そして、今後の事業構想などをお伺いしたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
深瀬:よろしくお願いします。
菅原:創業当時は、豊富な実務経験があるわけではなかったとお聞きしました。そのような状況で、なぜ専門性の高い分野で創業することにしたのでしょうか?詳しくお聞かせください。
深瀬:理由は2つあります。
ひとつは、動画広告の需要が増える確信があったことです。実は、私が創業をした2014年というのは「動画元年」と言われています。いよいよ動画広告の価値が認知がされ、どの企業でも当たり前のようにプロモーションに動画を使用するだろう起点となった年でした。
その背景には、時代の流れがありました。スマホの普及で動画が身近になったこと、機材が安くなってきたこと。それから、SNSの流行で個として稼動しやすくなり、仕事を受注しやすい体制になったことなどです。
動画の仕事はこれから増える、そんな確信がありましたね。
もうひとつは、創業のタイミングが来たことです。浜松のとある企業でデジタルサイネージ(映像看板)事業の立ち上げに携わっていたのですが、半年で閉めることになりました。その時、社長から「深瀬君、独立したら?」と言われたんです。その社長のご厚意で、カメラとパソコンをいただけることにもなって。
迷ったのですが、自分の中に「若い内に自分の実力を客観的に測ってみたい」という強い想いがあることに気付き、創業の覚悟を決めました。
前述の新規事業の立ち上げに際して、業界調査として浜松市内の映像制作会社の状況を調べたことがあります。映像制作をしている会社はあるものの、結婚式であったり学校行事の映像が中心で、企業向け映像を展開している会社がそう多くはありませんでした。
以上の理由で、浜松で映像事業をやることを決意したのです。
菅原:ちなみに、浜松起業で役に立ったノウハウなどはありますか?
深瀬:SNSの拡充でしょうか。現在、私は、仕事のやりとりを主にSNSで行っています。また、SNSは、人の繋がりを生み、深める役割も果たしてくれます。個人で仕事をする中で、SNSは重要なコミュニケーションツールになっていて、私も十分に活用しています。

あるとよい選択肢、というポジションを取る


菅原:その後、どのように事業を展開されたのですか?
深瀬:シェアオフィスを運営する株式会社エージェンシースギタ(Dexi)の杉田代表との出会いや、はままつスタートアップ創業スクールに入学したことなどが転機となり、人脈の幅が広がり、さまざまなお仕事をいただけるようになりました。
菅原:なるほど、浜松は創業しやすい地ということでしょうか?
深瀬:はい、チャンスがたくさん眠っていると思います。
例えば、動画プロモーションのように、目に見えないサービスは、必要とされている可能性が高いと考えます。浜松は「ものづくりの街」なんですね。ほとんどの企業で取引されてきたのは、明確に価値を感じやすい物である製品でした。
一方、対価が目に見えないサービスに対しては、その価値を実感しづらく、導入したり購入することについて消極的な印象があります。
菅原:対価が目に見えないサービスに対しては、消極的な土地柄なんですね。
深瀬:私が創業したころ、都会では動画事業やコンテンツが次々生まれていましたが、浜松でそれを手掛ける人はあまりいませんでした。いたとしてもあまり認知されていないかっただけで、必要とされていなかったのではありません。
そのサービスの価値が、浜松の企業さまにしっかり届いていなかったのです。今も、同様のケースが多く顕在しているように思います。
なので、自分・自社の真の価値を的確にとらえている方は、そのサービス・商品が浜松でこれから必要とされるという気風に気付くことが出来ると思います。
菅原:ビジネスチャンスが多い街なのですね。ほかに、注意をした方が良いことはありますか?
深瀬:注意点としては、事業をとことん楽しむ余裕を持つ事です。 元々、自分のやりたい事をやりたくて創業する人がほとんどだと思います。 しかし、やりたいが為に盲目的にならない様に注意をして、時には広い視野を持って自分の置かれている市場を見る事は非常に大切です。 そうする事で、その市場に必要とされているポジションというものが見えてくる事があります。
菅原:例えば、御社で意識していらっしゃることはありますか?
深瀬:自社で言うと、ソリューションの幅を広げることです。
ものづくりの街は、中小企業の数が非常に多いのが特徴です。弊社のクライアントも、ほとんどが中小企業。社長自らプレーヤーとして、実務で忙しくされている方が大多数です。

その様な状況で、企業プロモーションには、グラフィックデザイン・写真撮影・WEB制作・映像制作など様々なプロモーション手法があります。それを、それぞれ別の会社やフリーランスに頼んでいたら、打ち合わせだけでも非常に時間が掛かってしまいます。
そこで、株式会社filmentsではそういった企業様からの映像以外のご要望にも応えられるよう、クライアント企業様が本来の業務に専念出来る環境を提供できる体制を整えています。SNSからの問い合わせもしやすいように、顔の見える制作会社というポジショニングを目指しました。
菅原:貴社では、具体的にどのような工夫をされていますか?
深瀬:GoogleMapのカメラマンとして認定を受け、事業者とサイト、YouTubeアカウント、GoogleMapを繋ぎ、一貫性のあるソリューションを提供できるようにしています。購入や来店といった、お客様の実際の行動に結びつくプロモーションを設計しています。
映像はあくまで、HPを見てもらう為の入り口やその企業様やサービスの理解度を深める為のものであり、実際物を買う行動を示すのはHPであり実店舗ですので。
また、トータルでプロモーションを手掛けられる体制を整えています。
プロジェクトによっては、自社のスキルでは対応しきれない場合もありますが、そのプロジェクトに必要なスキルを持ち合わせたクリエイターとチームを組んで、そのプロジェクトに取り組みます。
私は、一通りの制作を経験していますので、映像制作以外のスキルや知識も持ち合わせています。その為、クリエイターへの指示が明確に伝えられるので、その点はクリエイター側からも仕事がしやすいと喜ばれています。
菅原:お客さまから特に好評を得たプロジェクトはどのようなものですか?
深瀬:求人動画を利用したプロモーション案件が非常に印象に残っています。
人手不足でお悩みのとある運送会社さまより、周年記念式典の様子を撮影して当日エンドロールを作って欲しいとご用命を頂きました。社員さんがほぼ全員ご出席され、中にはご家族をお連れになる方もいらっしゃるとのことでした。
そこで、社員さんの日ごろの仕事風景を動画にして流しませんか?とご提案しました。
プロジェクトに携わるうち、非常に雰囲気の良い企業さまだと感じ、「周年記念映像の中でお父さん・お母さん・旦那さん・奥さんが普段どのようにお仕事しているか仕事風景を映像にして流しませんか?」と、ご提案しました。そこから、周年記念の為に撮影した動画素材でしたが、これは求人向けの動画素材としても良い物が出来るのではないかと思い、求人向けの映像プロモーションをお勧めしたのです。そういった企業さまなら、多くの求人が集まると踏みました。
▼該当の映像はこちら。
https://youtu.be/0frwx2x2700

創業第2フェーズ、浜松の活性化に貢献


菅原:今後の事業構想についてお聞きしてよろしいでしょうか?
深瀬:今後は、地域活性化にも力を入れていきます。
菅原:具体的に教えていただけますか?
深瀬:例えば、産業資源やサービス資源や観光資源など、地方にはたくさんの資源があります。ただ、それらが世の中に認知されていないことが原因で、地方プロモーションが不発に終わったという事例は非常に多いと思います。
なので、情報をしっかり整備して、それをまだ知らない人にきちんと届けていく。そうすると、その地方に魅力を感じた人が観光やIUJターンなどを通じて来てくれます。
菅原:現地に眠ったままの情報というのは多いですね。
深瀬:情報発信をする上で、動画の貢献度は非常に高いと思うのです。動画には、1分間で180万文字以上の情報量があると言われ、文章では伝わりづらい雰囲気やイメージなどが伝わりやすいんですよ。
菅原:浜松の魅力を発信し、よりたくさんの人を呼び込むことで、経済を活性化していきたいということですね。
深瀬:はい、私を大きく飛躍させてくれた地元の力になっていきたいです。

編集部コメント

当時浜松では新しいサービスであった映像事業という風を起こした深瀬代表。浜松スタートアップのモデルとして、参考になるお話を聞くことができました。創業から3年半が経ち、動画によるプロモーションが一般的になりつつある中で、新たな価値を模索し続ける深瀬代表。もしかすると、浜松ならではの事業形態も生まれるかもしれません。深瀬代表の巻き起こす次なる「風」に注目です。

ライター|菅原 岬

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