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静大発ベンチャー「ANSeeN」が3億円の資金調達により、世界初の超高解像X線イメージセンサの量産化を推進


次世代放射線検出器の設計開発・製造販売を行う、静岡大学発ベンチャー「株式会社ANSeeN」(本社:浜松市中区、代表取締役:小池 昭史)。同社は、リアルテックファンド、静岡キャピタル、はましんリース・信金キャピタルから、シリーズAラウンドにて約3億円の資金を調達しました。これにより、世界で初めて、X線を超高解像で可視化する「X線イメージセンサ」の量産化を目指します。

目次

超高解像X線イメージセンサとは


今回ANSeeNが開発したのは、目に見えないものを超高解像度で可視化するFPD(Flat Panel Detector)と呼ばれる装置です。
例えば、レントゲン写真は、本来目で見ることのできない人間の身体の中を映し出します。これは、物体を透過する性質をもつX線という光を利用しています。さらに、このX線の光を検出して電気信号に変換するFPDが、見えない物体を画像として映し出す役割を果たしているのです。
ANSeeNは独自の技術でFPDの大画面化に成功。この大画面化には、「コストがかかる」「画面が均一にならない」という問題も伴いました。しかし、これらもANSeeN独自のタイリング技術で解決し、超高解像の大画面X線FPDが完成したのです。

あらゆるシーンで活躍するX線イメージセンサ


ANSeeNが掲げるビジョンは、「目に見えないものを可視化することで、人々の不安を解消する」こと。今回の資金調達で開発が推進されるX線イメージセンサは、以下のシーンで活用が期待できます。

①可視光検査では見つからない不良品の発見

従来の可視光検査では見えなかった部品内部の構造も見ることができます。これにより、全自動での良・不良品判定を実現しました。

②空港などでのセキュリティ強化

新幹線や飛行機への危険物の持ち込みを防ぐ、自動のセキュリティチェックに利用できます。これまでのX線センサでは見分けることが困難だった、爆発物の検知が可能になります。

③医療分野でより正確な画像診断が可能

医療分野での画像診断に応用できます。これまでのレントゲンなどでは映らなかった人体の構造を映し出すことで、病気の早期発見にも繋がります。

新たな技術で安心・安全な社会へ

ANSeeNは今回の資金調達に伴い、GE Healthcare にてCTOを務めたMichel Harsh 氏、日立パワーソリューションズにて研究開発センタ副技師長を務めた服部 行也 氏を、新たな技術顧問として就任させました。これにより、X線イメージセンサの量産化へ向けて加速していきます。「目に見えないものの可視化」で、安心・安全な社会を実現するANSeeNの活躍に今後も期待が高まります。
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