開催直前インタビュー!オーガナイザーとスポンサーが語るStartup Weekend Hamamatsuの意義とは

投稿者 | 2019-09-18

▲写真右から武田さん、甲斐さん、若月さん、井上さん

2019年10月11日(金)から13日(日)にかけて、静岡大学浜松キャンパス(浜松市中区)にて、第8回 Startup Weekend Hamamatsu(スタートアップウィークエンド浜松、以下:SWH)が開催されます。Startup Weekend(以下:SW)とは、週末の3日間を利用してアイデアからビジネスを生み出す方法論を学べる起業体験イベントです。

浜松でのSWは2016年に初開催され、今回で8回目を迎えることになりました。このSWHの特徴を挙げると、学生が主体となって取り組んでいることと言えるかもしれません。プレーヤーとしてだけでなく、オーガナイザーとしても学生が参加し運営を支えているのです。

今回は、デジタル機器メーカーのローランド ディー.ジー.株式会社(本社:浜松市北区)がスポンサーに初参加。ローランド ディー.ジー.より経営企画部の武田さん、甲斐さんを。そしてオーガナイザーを務める静岡大学の若月さん、井上さんを迎え、SWHにかける想いを語っていただきました。

 

プロフィール|

若月 祐樹 さん|静岡大学情報学部3年生、8回目のSWHではリードオーガナイザーを務める。2019年から経営支援・資金調達に特化したコンサルティング企業EXPACT株式会社にインターン参加。クライアント向けの情報収集、プレゼン資料の作成などを担う。エネルギッシュなリーダー的存在。

井上 裕太郎 さん|静岡大学情報学部3年生、応用認知モデリング研究室にて認知科学を専門に学ぶ。2019年春からEXPACT株式会社にてインターン、コラムやインタビュー記事の作成を通じてWebマーケティングを支援している。モットーは「今しか学べないことを大切に」。

武田 浩司 さん|2006年にローランド ディー.ジー.株式会社に中途入社し、主に広報・IRに従事する。コーポレート本部経営企画部副部長兼IRユニットマネージャーを経て、2019年3月より経営企画部長に就任。浜松市出身。

甲斐 亮輔 さん|1999年、ローランド ディー.ジー.株式会社に新卒で入社。2014年からコーポレート本部経営企画部に異動、新製品開発における実現プロセスの最適化に従事。2018年から新たな価値創造の分野に取り組む。

初めてのSWH参加で実力不足を痛感、そしてリベンジへ

――Hamamatsu Startup Newsでは、第5回で初めてSWHの取材に入りました。当時、プレーヤーの半数ほどが学生で、そのうち5名がオーガナイザーを兼任していましたね。学生の参加が多いという印象があります。

▲第5回SWHの様子

若月さん:確かに、豊橋や静岡のSWにも関わってきた中で、他地域では学生が1人でも参加していると珍しいと感じますね。

――お2人は、どのようなきっかけでSWHに参加したんですか?

若月さん:きっかけは、当時所属していたサークルの先輩にSWHに連れて行ってもらったことです。「若月くんは、自分でも同好会をつくるくらいだから、こういうのも好きでしょ?」と、言われまして。

――同好会ですか?

若月さん:浜松みかんのPRをする「みかん同好会(※)」を立ち上げていたんです。確かに、チャレンジすることは好きなんですよね。SWHのことはよく分からなかったんですが、とりあえず行ってみようと思いました。それが第5回のことです。

(※)みかん同好会|浜松市は、三ヶ日町を中心としてみかんの一大生産地。JAとぴあ浜松と連携して、農作業支援や朝市での加工品販売を行う(現在は、活動休止中です)。

井上さん:若月くんから「面白いイベントがあるよ」と誘われて、僕も第6回のSWHに参加しました。若月くんとは大学に入学したときからの親友で、ワクワクするようなイベントがあったらお互いに誘ってみるような関係なんです。

――若月さんが初参加した第5回と言えば、長い審議の末に優勝チームが出なかった回でしたね。

若月さん:そうなんです、(3日間かけて練った)各アイデアがビジネスのレベルに至らないという評価でした。あれは、ものすごく悔しかったですね。新しいことを始めるのが好きなので、ビジネスもできるつもりでいたんですが……。

「あぁ、僕は、井の中の蛙だったんだ」と、思いました。アイデアをビジネスにしようしたときに、実際には、何が分かっていれば良いのかさえ分かっていなかったんです。アイデアを先に進められず、起業の感覚や知識が全くないということを思い知らされました。

――それは悔しい思いをしましたね。

若月さん:もう本当に悔しくって。また半年後にSWHが開催されると聞いたので、静岡大学内にあるビジネスサークルで“修行”しました。ビジネスを考えて発表しあうようなサークルに入会したんです。

井上さん:そして迎えた第6回、就活生向けスーツレンタルのビジネスプランでリベンジしました。そのときが僕の初参加で、僕も若月くんと一緒のチームにいたんですよ。

若月さん:結果、見事に優勝できたんですよね。成長した実感を持つことができ、それが何より嬉しかったです。

――なるほど、悔しさをバネにして成長していったのですね。若い人ほどチャレンジする価値がありそうです。参加費や週末の3日間を費やすことなど、参加のハードルは高くなかったですか?

井上さん:学割と早割を使えば、学生は3,000円で参加できます。社会人の方(通常価格8,000円)より、費用面のハードルは低いかもしれません。

確かに、週末の3日間は、アルバイトの稼ぎ時だと思う学生もいるかもしれません。ただ、「今日の稼ぎ」と「新しい未来につながる機会」を比べてみたときに、僕は後者の方が魅力的だなと思ったので。

一同:素晴らしい……!

井上さん:僕が今携わっている応用認知モデリングという分野も、就職活動に有利かというとそうではなさそうです。それでも、大学でしか学べないこと、自分が心から興味のある学問に身を置いてみたいなと思ったんです。

――目に見える対価も大事ですが、大学時代にしかできない経験やチャレンジを大切にしたい気持ちがあったんですかね。

井上さん:そうですね。なので、僕としては参加のハードルはそこまで高くはなかったんですよね。

 

起業体験を通じて、浜松にチャレンジ精神を取り込む

――大成功だった第6回を経て、第7回から早々にオーガナイザーへ。何か理由があったんですか?

若月さん:実は「こうしたら審査員受けが良いだろうな」という考えが浮かぶようになってしまったんです。第6回のSWHの後にも、浜松以外の地域のSWに参加していたので、必要なことが直感的に見えるようになったのかもしれません。ですが「こうすれば優勝できそうだな」と打算的に考えている自分がとても嫌で……。

――それで第7回からスタッフに回ろうと思ったんですね。

若月さん:SWHのようなビジネス関連のイベントを通じて、浜松も東京のように盛り上がってくれたらとも思いました。浜松には、(学生がチャレンジできる)ビジネスコンテストやインターンの機会が少ないんです。上京した友達から、東京にはそうしたイベントがたくさん開かれていて、レベルの高い人と会えると聞くので。

井上さん:浜松も(最近はさまざまなイベントが開かれつつある中で)もっとそうなっていけたらとの想いで活動しています。

――お2人とも愛知県の出身ですが、なぜこんなに浜松に本気になれるんでしょうか?

若月さん:浜松は、僕たちが貴重な4年間を過ごす場所だからです。SWHを通じてチャレンジする人が増え、周りのチャレンジを応援してくれる環境ができていけば、僕たちもますますがんばれます!

井上さん:若月くんが言うように、SWの大きなミッションは「誰もがチャレンジできる世界をつくること」なんです。

若月さん:確かに、SWで起業を体験してもらうと、チャレンジのハードルがとても下がります。チャレンジを止めるのもお門違いだと感じられるようになるんですよ。

井上さん:そうした理念には、僕も心から共感していますし、運営面で貢献できればと思っています。

――さいごに、今回のSWHに期待していることを教えてください。

井上さん:初めてSWHに参加したとき、僕は大学2年生でした。今では3年生になり、学内でも後輩を育てていくという役割になりつつあると感じています。

今回のSWHでも、僕と同学年はもちろん、僕より下の世代の学生にも参加してもらえたら嬉しいです。SWの想いを繋いで浜松で発展していってくれる、同じ想いをもつ人が増えてくれたら。そんな想いでオーガナイザーを務めさせていただきます。

若月さん:「そのチャレンジは良いね、やろう!」というマインドの人を増やしていけたらと。そうして、どんどん浜松がチャレンジできる街になっていけたら良いなと心から思っています。

 

これからの未来のために、スタートアップのDNAを学ぶ

――ローランド ディー.ジー.と言えば、大型プリンターを主力に急成長してきた企業というイメージがあります。グローバル展開や新たな業界への進出を後押しする、改革する風土も社内にあるように思います。そんな中、SWHに参画しようと思った背景には、どのような考えがあるのですか?

▲独自のプリンター技術でさまざまな素材に打ち出された質感を伴うプリンティング

武田さん:ローランド ディー.ジー.は、新しい市場を求めて新規事業を立ち上げることが必要な時期に来ています。

今でこそ、業務用の大型プリンターが主力となっていますが、私たちは初めから印刷機器をつくっていたのではありません。事業のコアとなるデジタル制御技術をもとに、約10年ごとに主力の製品やマーケットを変えてきたのです。

デジタルプリンター事業を始めて、10年ほどになります。そろそろ次の分野も必要になってきているんですね。

――新たな市場や事業を見つけるためにも、新たな取り組みが必要だということでしょうか。

甲斐さん:私たちには「Imagine. イメージを形に」というビジョンがあります。(経営企画室では)そのビジョンを社内でどう体現していくかという取り組みを、2014年からずっと進めてきました。

昨年には、私は、お客さまに新しい価値を届けるために、当社ができるチャレンジを企画するというミッションを与えられました。さまざまな企画を考える中で、今年4月にSWHと出会い、参加させてもらったんです。

――お1人で参加されたんですか?

甲斐さん:はい、実は、事業の立ち上げ経験のないことが私の中でネックになっていたんです。入社してからはずっと機械設計のエンジニアでした。そこから購買部門に移って経営企画に来ましたので。

そんな私の心境を知っていた同僚が、SWHのことを教えてくれました。早速、運営者に見学のお願いに伺ったら「見学ではなく、ぜひ参加してみてほしい」と、言われたんですね。参加を強くプッシュしてくださる理由を知りたいなと思いました。

SWは「まず自分でやってみること」を大切にしていますし、思い切って参加してみました。

――実際に参加してみていかがでしたか?

甲斐さん:アイデアを出し合ってチームをつくり、ビジネスプランに仕上げていくのは、まさに「起業」でした。私たちとスタートアップの相性はとても良さそうだとの確信を持ち、次回はぜひスポンサーをしたいと武田部長に企画を提案しました。

――甲斐さんの提案を受けて、武田さんはどう感じましたか?

武田さん:「まさに、これだ」と、感じましたね。(SWHに見られるような)自分たちで新しいビジネスを立ち上げて市場をつくっていく気風は、当社の根本にあるものです。

「デジタル技術の活用で、より豊かな社会を実現する」というミッションから外れない限り、事業領域にもこだわりません。何らかの事業目的を実際のプロトタイプ(試作品)やビジネスにしていくところは、まさに当社の考えにピッタリだなと思いましたよ。

――新規事業を生みだそうとする社内の動きが加速しそうな予感がしますね。改めて、第8回のSWHに期待していることをお聞かせください。

武田さん:世の中のムーブメントや流れを肌で感じてみたいと思いますし、社員もどんどん参加していってほしいですね。参加した社員から、学びやエネルギーが社内にも伝播していくと思います。SWHで体験できる「起業」を、社内でもぜひ実現したいと思います。

甲斐さん:そろそろ社内でも告知をして、社員にも参加してもらえるようにしていきます。

武田さん:浜松生まれの浜松市民としては、この街から世界にも通用するアイデアが生まれることを期待しています。浜松は、モノづくりが盛んな地域です。この街から国内外に注目されるようなアイデアが生まれてくれたらと願っています。

編集部コメント|

アイデアをビジネスにするための方法論を学び、起業をリアルに体感できるStartup Weekend。浜松では、ベンチャーから地域の企業、学生まで、毎回さまざまな参加者がチャレンジしています。新規事業にご興味のある方は参加してみてはいかがでしょうか。

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イベント概要

日時:2019年10月11日(金)18:00 ~ 2019年10月13日(日)21:30

会場:静岡大学浜松キャンパス 高柳記念未来技術創造館(静岡県浜松市中区城北3-5-1)

参加費用:通常チケット8,000円(早割:5,000円)、学割チケット5,000円(早割:3,000円)、最終日プレゼン見学+パーティ参加3,000円、応援チケット1,000円

▼お申込みは下記サイトより